2006年8月25日金曜日

こりゃ参った

久しぶりに新幹線の中でパソコンでセッセと仕事をする人に出会った。ところがこの人のキーボードを打つ音がうるさいの何の!キーボードの打音がもともと高い構造である上に、指を高い位置からパチパチと打ち付けるのである。しかも上手にパチパチと打つ。まるで考えていないように。こりゃ参った!何を参ったかというと、能率向上のために新幹線車内でまで仕事をしているのだから、立場上、「やかましい」と文句を言いにくいのだ。日本経済の対外競争力を考えるとき、横でビールを食らって寝てる奴のほうが問題なのだ。しかし、やかましい。気に留めなければたいしたことは無いのかもしれないが、気にしだすと最後、パチパチは益々ケタタマシイほどだ。参って遠くのほうへ席を替えた。唯一の解決策であった。やっぱり基本的なマナーは前提ですよね。

2006年8月3日木曜日

情報漏洩対策に一言

個人情報の漏洩問題でパソコンを社外に持ち出すことを禁じている会社が多い。しかし、90数%の漏洩問題が社内の不心得者により、意図的に情報が持ち出されていることによるという統計結果を見るときに、「情報漏洩を防ぐために社員のパソコン持ち出しを禁じています」と金科玉条のごとくルール化することの是非は問うて見る必要はあるだろう。

実際、社外でパソコンが使えなくなって、「昔と比べて仕事の能率は半分以下です」とか、「子供が居るので昔は定時に帰宅して子供の面倒を見、夜は家庭でパソコンに向かって仕事が出来たのに、今はオフィスでしかパソコンを使わせてもらえないので、止む無く残業が増え、子供の面倒が見られません」と嘆く女性のソフト開発者も多い。さらに、「昔は新幹線で出張のときにはずっとパソコンで仕事をしていましたが、いまは新幹線ではパソコンが無いので仕事は出来ません。ビールを飲んで居眠りしていることが社内で公認されています」との話もある。

また、こんな会社がある。「客先でのプレゼンが翌朝9時からあるときも、プレゼン資料を前日に持ち帰ることはセキュリティに問題があると許されなくなりました。当日の朝早くにオフィスに行ってプリントアウトしてから客先に向かいます」と言うことである。
先日、この会社の幹部を尋ねて訪問した。建物に入るときには、よくあるようにガードマンが敬礼してバッグの中をチェックする。爆弾が持ち込まれては困るからチェックは結構なことだが、これが客の気持ちに配慮してか、いい加減なチェックだ。皆さんも経験があるでしょう。こんないい加減なチェックならやらないほうがいいのではないかという程ちょっと視線を向ける程度だ。ところが、もっと驚くことには、面談が終わって退出するときには何のチェックも無い。もし、情報漏洩防止を真剣に考えているのなら、客のバッグの中を退出時にこそチェックすべきではないだろうか。しかし、バッグの中をチェックしても、社外に持ち出してはならない資料であることをガードマンが発見できるだろうか。情報漏洩防止は難しいよ。
もし、社内の不心得ものが客のパソコンにデータを記録させて持ち出すとなると、退出時にバッグの中に資料が無いかをチェックするだけでなく、客がパソコンを持ち込むこと自体を禁止しなければならない。

こう考えていくと情報漏洩を完全に防ぐことは不可能に近い。では、社員の社外でのパソコン使用を禁じていることの効果はどれくらいあるのだろうか。何事か起こったときの言い訳くらいの意味しかないのではないだろうか。その為に失われている生産性は莫大なはずだし、パソコンの持ち出し禁止で大きなダメージを食らう部署がより厳格に管理されている現状はこれでいいのだろうか。
能率とセキュリティはトレードオフだ。トレードオフであることをしっかり認識した上で適切な対策をしておかなければ、社員の能率だけしっかり落としただけで何も安全になっていないことを経営者は理解しているのだろうか。やっていることが中途半端だ。