2006年10月10日火曜日

ビジネスの鍵?

みなさんは「ビジネスのカギは何だ?」という質問を受けたらどう答えますか。電車の広告で凄く面白いキャッチを発見しました。「ビジネスのカギはITでも英語でもない。接待ゴルフを支える腰だ」。これ、こう薬のトクホンの宣伝です。思い切った広告ですよね。

2006年10月6日金曜日

EOY-J ファイナリスと日本代表選定を終えて

既報の通り本年度のファイナリストと日本代表が決定した。昨日のアワード・レセプションの中で、セミファイナリストの皆さんの1分間スピーチを聞いていて「あー、この人もファイナリストの値打ちがあるなー」と思わずにはいられないことが何度もあった。十分な審査を尽くしたという自信がありながらも、命を掛けて事業をやっている人たちを審査することの重みに耐えかねた。皆さんの1分間スピーチが終了したときに予定外に壇上に上がり、審査委員長として、「今日、ファイナリストにならなかった人に審査委員会がXの評価を付けたわけではありません。ベンチャーにはその発展段階でいつEOYにチャレンジするかのタイミングの問題があります。今日、ファイナリストに選ばれなかった人はファイナリストの人と比較してタイミングが合わなかっただけです。ですから、来年、再来年にまた挑戦してください。日本代表になるまで何度でも挑戦して頂きたいのです。お願いします」と率直にお願いした。

今年度の審査の過程を振り返ってみると、本プログラムの基本に戻って推薦部会の草の根活動を重視し、セミファイナリストの選定は推薦部会に一任されるところから始めた。ただし、その後の審査に参考となる情報を得るべく、多くの審査委員も推薦部会での語り部たちのプレゼンを傍聴した。その後、選ばれたセミファイナリストたちを、まず全員30分のインタビューをし、審査委員会で議論した後、昨日の選考会で再度5分のプレゼンをお願いし、さらに絞り込んで精度をより上げるために一部の人たちにはもう一度10分のインタビューをさせて頂いた。これで全ての審査委員が全てのセミファイナリストをインタビュー出来るように配慮した。
だから、審査委員としては万全を尽くしたという思いがある。しかし、一方で今回は選に漏れた人たちには「ゴメンね。来年も是非また挑戦してくださいね」という思いを禁じえない。

挑戦者の皆さん、ありがとうございました。選ばれた人たちは大変おめでとうございます。推薦部会、事務局のみなさん、ご苦労様でした。審査委員の皆さま、お疲れ様でした。日本代表の鈴木清幸さん(アドバンスト・メディア)モナコで頑張ってください。

2006年10月4日水曜日

代読

先だって3つの省が関与するイベントに出席した。壇上にはそれぞれの省の副大臣が居並んでいる。主催者挨拶の後、3人の副大臣が順次、演題に上がって挨拶をした。それが全て、それぞれの省の大臣の挨拶の代読であった。「大臣は公務多忙のため出席できませんのでメッセージを預かって参りました。代読させて頂きます」と断って、お定まりの如く背広の胸ポケットから挨拶状を取り出して挨拶状を読み上げる。正にお定まりの光景である。しかし、待てよ。副大臣はもっと自信を持って自分の挨拶をしたらどうなんでしょう。副大臣は大臣をすぐ直下で補佐する要職です。「大臣は公務多忙のため出席できませんので、副大臣の私が代わってご挨拶申し上げます」と、堂々と省を代表してご自分の考え、思い、激励の言葉を述べられて良いのではないでしょうか。

数年前にある省主催のイベントで基調講演したとき、挨拶に来られた事務次官がやはり大臣の挨拶を代読された。私の基調講演も聴かれた事務次官と、ブレークの時間に控え室でお茶を飲んだとき、「次官といえば企業で言えば社長です。今日は次官がご自分で出席されたことをみんな喜んでいます。代読などせずにどうしてご自分の言葉でお話戴けなかったのですか」と率直にお話した。当の次官は「えっ! そうですね。良いことを言って頂いた。これからは自分の言葉で挨拶をします」と実に率直に礼を述べられたことがある。この方、立派な人ですね。

2006年10月3日火曜日

EOY-Jの審査委員長をベンチャー経営者に託します

アントレプレナーを顕彰する仕組みは本来、自然発生的にアントレプレナーたちが集い、ある時は口頭泡を飛ばせて経営哲学を戦わせ、夫々の仕事への思いを言い募り、相補完するベンチャーは協業のプランを練り、苦戦する仲間の肩を叩き、明日の日本を起業家たちのハビタットにするための貢献を誓う、そういう日常活動が先にあるべきだと思う。

そういう日常活動の中から「おい、起業家の世界代表を決めるイベントがモンテカルロであるんだってよ。我々も代表を出すか。先ずはお前が最適だ」、「いや、彼女が良いと思う」と議論が白熱し、「じゃー、審査委員会を作ろうか」と発展していくことが一番相応しい。「日本の優れた起業家を顕彰する仕組みは、起業家たち自身が手作りで育てていくことが望ましいのだ」と私は思う。

この問題意識を持ち続けて本EOY-Jに参画し、特に審査委員長をお引き受けしたこの3年間は、EOY‐Jの活性化(起業家自身の積極的な参画という意味で)のためにいろいろやったが成果を出せずに終わった。推薦部会の草の根活動を取り戻したり、過去応募アントレプレナーの再挑戦を呼び掛けたり、ファイナリスト選定過程と同期して起業家が集うリアルのコミュニティを実施したり、起業家が集うバーチャル・コミュニティとしてEOYブログを立ち上げたりと推薦部会、事務局の協力でやってきたが、しかし、起業家の積極的な参画は進まない。

いや、むしろ、その問題意識そのものが私の勝手な思い込みであったようだ。むしろ、「ベンチャー経営者は自分の会社のことで手一杯で、そんなことをやっていられない」というのが大勢の意見らしい。そして、「日本の優れた起業家の顕彰は起業家自身の問題であるはずだ。運営資金もアイディアも審査まで何もかもを既成の人や既成企業に頼っているのは本来の姿ではない」と考えるのは私を含めて極々少数意見なのかも知れない。それでも現在の委員長としては次の審査委員長は起業家自身にやってもらいたいと思っている。そして起業家たちの奮起を願うばかりだ。